暑い時期になるとスーパーや青果店に顔を出す桃ですが、いつの間にか見かけなくなり、買い損ねてしまったということはありませんか?今回は限られた時期にしか出回らない、桃の旬の時期について紹介します!旬の桃を逃さずゲットしたい人は、ぜひ参考にしてくださいね♪
桃ってどんな果物?
桃は中国が発祥の果物で、江戸時代に日本でも栽培が始まりました。今ではさまざまな品種が栽培されており、日本の桃はジューシーで舌触りがなめらかだと世界でも高く評価されています。そんな桃は、大きく分けると黄桃と白桃と白鳳の3種類に分類されます。果肉が硬めで黄色く缶詰などの加工品に使用されているのが黄桃系、果肉が白く柔らかくてジューシーなのが白桃系、白桃に似た食感や味わいで果肉が赤くなりやすいのが白鳳系です。
桃の種類について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
桃の栄養素
太陽の光をたっぷりと浴びて旬を迎えた桃は、美味しいだけでなく体に良い栄養素も豊富に含んでいます◎ここでは、桃に含まれる主な栄養素と、効能について見てみましょう!
ビタミンE
桃には強い抗酸化作用を持つビタミンEが豊富に含まれ、体内の酸化を防いでくれます。そのほかに動脈硬化の予防や血圧低下、悪玉コレステロールの減少にも役立ち、加齢が原因で引き起こされる疾患に効果があるとして、若返りのビタミンとも言われています。また、紫外線などの外的刺激から肌を守るバリア機能もあるので、美肌維持にも欠かせない栄養素です。
ナイアシン
ナイアシンとはビタミンB群の一種である水溶性のビタミンで、メンタル面に大きく関わっている栄養素です。精神を安定させる作用があると言われているセロトニンは、ナイアシンと同じ必須アミノ酸のトリプトファンから生成されます。ナイアシンが不足するとセロトニンの生成も止まってしまうので、心の健康を保つためにもナイアシンは積極的に取りたい栄養素と言えます。
ビタミンC
ビタミンCもナイアシンと同じ水溶性のビタミンで、骨や腱などの結合タンパク質であるコラーゲンの生成に欠かせない化合物です。ビタミンCが不足するとコラーゲンが作られないので血管が脆くなり出血したり、貧血、筋肉減少、心臓疾患などを引き起こす恐れがあります。また、ビタミンCは歯や軟骨を正常に保つ働きや、日焼けを防ぐ作用、ストレスや免疫力向上などの効果もあり、人間が生きていく上で欠かせない栄養素の一つです。
カリウム
カリウムは体内の余分なナトリウムを体外へ排出させてくれる働きがあり、塩分の取り過ぎによる浮腫みや血圧を正常に保つ効果があります。カリウムが不足すると脱力感、精神障害、不整脈などの症状がみられることがあります。カリウムは不足することはあっても、摂りすぎにはならず、仮に大量摂取した場合でも体内で調整機構が働くと言われています。
ペクチン
ペクチンは桃の他にもオレンジやバナナ、りんごなどにも含まれている食物繊維の一種です。主にコレステロールを下げる働きがあり、体内の胆汁酸や食物中のコレステロールが吸収されるのを防いでくれるので動脈硬化や高血圧の予防につながります。その他に腸内の善玉菌を増やすことで整腸作用や便秘改善などの効果も期待できます。
桃の旬はいつからいつまで?
桃の品種ごとに旬は違いますが、多くは6〜9月が旬を迎えます。中でも7月が桃の出荷の最盛期とされています。なぜ時期にばらつきがあるのかというと、桃の品種によって収穫時期が異なるからです。桃の品種は大きく分けて早生種・中生種・晩生種の3種類に分けられ、そのほかに極早生種と極々晩生種という最も早い時期と遅い時期の2種類がありますが、まだわずかな量しかありません。
2024年の桃人気ランキング
※2024年4~8月までのデータ早生種(6月下旬〜7月下旬)
- 早生品種の桃は、6月下旬頃に旬を迎え、店頭には7月下旬頃まで出回ります。ハウスものはこれより早く、5月頃から出回ることもありますが、本格的に桃が店頭に並ぶのは6月下旬頃からと考えて良いでしょう◎
- 代表品種には日川白鳳や暁星などがあり、早熟とはいえ桃らしいしっかりとした甘みやみずみずしさを感じられます。季節の桃をいち早く味わいたい人は、6月頃からスーパーの売り場をチェックしておきましょう。
中生種(7月下旬〜8月中旬)
- 中生品種の桃は、7月下旬頃に旬を迎え、8月上旬頃が出荷のピークです。店頭に並ぶのは8月中旬頃までが目安ですが、中には下旬頃まで出回る品種もあります。また7~8月にかけては桃全体の最盛期でもあるため、数多くの品種が市場に出回り、最も桃をゲットしやすい時期といえます。
代表品種にはあかつきやまどかなど、国内でも生産量の多い人気者たちが勢揃いしています。中生品種は硬めの食感が持ち味の桃が多いため、独特の歯ごたえを堪能できますよ◎
晩生種(8月中旬〜9月上旬)
- 晩生品種の桃は、8月中旬以降に旬を迎え、9月頃まで店頭に並びます。晩生品種の旬の時期は幅広く、早いものは8月中旬頃から店頭でも見かけますが、遅いものは9月に入らないと出てきません。
代表品種は川中島白桃で、「桃の王様」と呼ばれるほどの大玉と強い甘みが特徴です。また川中島白桃より少し遅れて登場する西王母は、扁平型の特徴的な見た目と芳醇な香りで、贈り物としても人気です。
美味しい桃を見分けるコツ
7月に入ると、一気に出回りはじめる桃ですが、店頭にずらりと並んだ中から、美味しい桃を見つけ出すのは大変ですよね。そこでここからは、美味しい桃の見分け方について紹介します。限られた時期にしか味わえない桃だからこそ、選び方のポイントをおさえて、本当に美味しいものをゲットしましょう!
形
ふっくらと丸みがあり、左右対称できれいな形をしたものを選びましょう。また、果実の割れ目の溝は深いものより浅い方が甘味が強い傾向にあります。
皮
ムラがなく綺麗に色づいているもの、全体的に産毛が生えてあるものを選びましょう。桃というとピンク色のイメージがありますが、実はピンクよりも赤っぽい色をしている方が甘い桃の可能性が高いです!さらに赤く染まった皮の中にそばかすのような白い斑点がついているものは甘味が強い傾向にあります。逆に軸周辺の色が黄緑色のものは未熟である証拠なので注意しましょう。
大きさ
中玉以上のサイズ感で、ずっしりと重みがるものを選びましょう。また、完熟したもは甘い香りがしてきます。箱や袋越しでも香りが感じられるものを選ぶのがおすすめ!
桃の選び方について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
旬の時期に美味しい桃をたくさん食べよう!
桃の旬は品種によって時期にズレがあり、品種ごとの旬は短いので、その時の出会いを大切に色んな桃に手を伸ばしてくださいね!甘さや香り、食感が自分の好みに合う品種を見つけてください♪