ねっとりとした甘さが特徴の干し柿は子供からお年寄りまで年齢問わず好まれ、お土産や贈り物としてもとても人気が高いです。そんな干し柿は、家で手作りできるんです!
今回は干し柿の作り方や注意点、干し柿に含まれる栄養素について詳しく紹介していきます。
干し柿ってなに?
日本昔ばなしにも登場するほど、日本人にとって昔から馴染みの深い柿ですが、その柿をドライフルーツのように水分を抜いてうま味や栄養を凝縮させたものが干し柿です。干し柿は長期保存するために誕生した、いわゆる昔ながらの"おばあちゃんの知恵袋"です。
干し柿に含まれる栄養素
ビタミンC
ビタミンCに含まれる強い抗酸化作用によってシミやそばかすの予防し、コラーゲンの合成を促します。コラーゲンは、骨や皮膚を丈夫に保ち、肌にハリを与えてくれます。また、免疫力を向上させる働きや、がんの予防にも効果があると言われているので、美肌や健康に欠かせない栄養素と言えるでしょう。
昨年の柿の人気ランキング
※2023年10月~12月のデータカリウム
カリウムは人間の体の中で最も多いミネラルとして知られています。体内の余分なナトリウムを排出してくれる働きがあるので、むくみや高血圧の予防、筋肉を正常に保つ効果が期待できます。生の果物よりも干して水分が抜けた状態の方がカリウムの保有量も多くなります。
食物繊維
食物繊維には不溶性と水溶性の二種類あり、干し柿に含まれる食物繊維の割合は水溶性の方が高いと言われています。水溶性食物繊維は善玉菌のエサになり悪玉菌の増殖を防ぎます。また便を柔らかくする働きや、血糖値の急上昇を防ぐ働きも期待できます。
β-カロテン
人参やほうれん草、カボチャなどの緑黄色野菜や柿、スイカなどの果物に含まれているカロチノイドという色素成分の一つで、体内でビタミンAに変換されます。皮膚や粘膜を健康に保ったり、紫外線によるシミやたるみから肌を守るなど、アンチエイジング効果も期待できます。
タンニン
タンニンとはポリフェノールの一種で、柿の「渋」の部分です。渋柿に含まれるタンニンは水溶性なので、口に入れて唾液に溶けることで渋みを感じます。ではなぜ干し柿の原料である渋柿は渋みを感じるのに、干し柿になると甘くなるのでしょうか。
その答えはタンニンの性質にあります。元々、渋柿は甘柿よりも糖度が高いのですが、タンニンの成分によって唾液に溶けて渋みを感じます。しかし、乾燥させることで水溶性のタンニンが不溶性に変わり、唾液に溶けなくなることで元々ある甘味だけを味わうことができるようになるのです。
干し柿を作ってみよう!
<材料>
渋柿(枝付きだとやりやすい)
紐
霧吹き
洗濯ハンガー
<作り方>
①柿をしっかりと洗ってから、ヘタの際まで皮を剥きます。
②60〜70㎝に切った紐の両端を、柿の枝に結びます。(紐1本:柿2個)
③お湯を沸騰させ、その中に柿を5秒ほど浸けて殺菌します。
④霧吹きに焼酎を入れて柿全体に吹きかけてカビを予防します。
⑤柿同士がくっつかないようにハンガーなどに吊るして風通しの良い場所で干します。
⑥1週間ほど経ったら柿を揉みます。
食べ頃は自分好みに
おおよそ2週間〜3週間ほどで中がトロっとした状態の干し柿が出来上がります。大きめで柔らかい干し柿が好みであれば干す期間を短めに、硬い干し柿が好みであれば1ヶ月〜1ヶ月半を目安に干すと良いでしょう。
干し柿作りに適した時期と注意点
干し柿作りにはカビを発生させないことが重要ポイントになるので、乾燥していて比較的雨も少ない11月〜3月が適しています。この時期になるとちょうど渋柿が出回り始めることからも、干し柿作りに最も適した時期と言えるでしょう。先ほども説明しましたが、甘柿よりも渋柿の方が糖度がはるかに高いので、干し柿作りには渋柿がおすすめですよ!
干し柿作りには風通しの良い場所が必要ですが、その環境が確保できない場合には室内で扇風機や除湿機など利用すると良いでしょう!白い粉はカビではなくブドウ糖の柿霜である可能性が高いので、35度の焼酎をつけたペーパーで拭き取ってください。出てこなくなるようであれば問題なく食べられます。しかし、白カビではなく青カビの場合は健康に害を及ぼす可能性が高いので食べないようにしましょう。
<材料>
干し柿(約小3個) 60g
干し柿 4個
クリームチーズ 60g
豆乳 60g
菜種油(お好きな油で) 35g
☆強力粉 80g
☆きなこ 40g
☆塩 ひとつまみ
☆てんさい糖(お好きな砂糖で) 25g
☆ベーキングパウダー 小さじ1/2
<作り方>
①干し柿はヘタと種をとり1センチ角に切る
②カットした柿と☆をボウルで混ぜ合わせる
③別のボウルで豆乳と油を混ぜ合わせる
④2と3を練らないようにまとめる
⑤20×15位にのばして厚さを7~8mmにする
⑥170度に予熱したオーブンで20~30分焼く
自分好みの干し柿を作って食べてみよう!
干し柿はカビの発生さえ気をつけていれば簡単に自分好みに作れてしまうので、柿の大量消費や長期保存にも役立ててみてください。たくさん作ってしまっても、いろんなアレンジレシピで美味しく楽しめるので飽きずに食べ切れます。栄養豊富の干し柿を積極的に取り入れてみましょう!